山をご案内しながら浸食問題を考える

今日は、登山道の浸食について考えたいと思います。 登山道には大きく2つの要素が隠されています。 1.登山者による踏圧 2.地質の脆弱さ 登山道はそもそも、道なきところに、人為的に作られた道です。 舗装もされていなければ、地面を強固に固めている訳でもありません。 そんな自然の中に作られた道ですから、 登山道の踏み付けによって、植物が消滅しいきます。 むき出しになった表土は、太陽や風の影響を直接受けるようになります。 雨が降ると硬くなった表土は水分を吸収できなくなり、 僅かな水から、水の流れを生み出していきます。 そうすると、登山道は川のような流れを作り出して 大量の雨水が表土を削っていきます。 むき出しになった登山道は、雨が降るたびに崩壊を繰り返すので、 更に道の底は深くえぐられて、石が露出するようになって 川底のような登山道へ姿を変えていきます。 こうなると、道の両脇の高山植物も、地盤が流れ落ち出し 崩壊は拡大していきます。 ——————————————– そこで、私が心掛けていることは、 1.踏圧による登山道のダメージの最小化  (木道があれば、滑ることに気を付けて利用する) 2.登山者の集中するコースを避ける 3.荒廃した道では、足運びに注意し、  ぬかるみを避けず、靴やズボンが汚れても  登山道にダメージを与えない足運びをする 4.同行者と並んで歩かない 5.エスケープする際に広めの道を選ぶ 6.他の登山者とすれ違う際に、登山道を確保しつつ   他者の通行の妨げにならない位置取りをする 7.複数の道をつくらない 8.スリップする歩き方はしない 北海道は、亜寒帯という寒い地域です。 氷河期時代の動物が生息できるのも1年を通して低温だからです。 低温ゆえに、表土のバクテリアの分解力は弱く、 歩けなくなるような風が吹くことも普通にある世界です。 植物の生命力も平地の常識が通用しない異世界となります。 登山道の浸食は、 これからも向き合う問題だと思っています。

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