冬の旭岳をご案内

今回は冬の旭岳をご案内します。 厳冬期、12月~2月は自粛しますが、 10月~11月、日が長くなってきたことを感じる3月~4月 この時期は冬山支度をして登ります。 ワカンやスノーシューを履いてロープウエイ駅から8合目を目指します。 姿見池から6合目くらいまでは風は穏やかです。 ちなみに強風時はロープウエイが運休になることも日常茶飯事です。 麓が強風の日は撤退する場合もあります。 気温が低くて晴天にあたれば、 ダイヤモンドダストがキラキラ光る中を 歩けます。右手に十勝連邦が見え隠れします。 トムラウシ山も姿を見せ始めます。 晴天の寒い朝なら、麓のほうに体を向ければ、 夕張岳や芦別岳の姿を見ることができる日もあります。 7合目あたりから、傾斜がきつくなりはじめ、 風も冷たく強く感じるようになります。 北風が強い日は、噴煙の硫黄臭が呼吸を苦しめるため、 夏山の登山道より、右手側に寄って硫黄臭から逃れます。 ただ、雪解けが進んでいる時期だと、この斜面は雪庇側になり、 雪の量が多く緩んでいることがあるので、 スノーシューでも深く沈むことがあります。 そんなときは、硬い雪面を探して歩くきます。 急な8合目までの尾根をひと登りすると、 少しゆるやか斜面が広がります。 雪が少なければ、8号目の標識が確認できます。 ここまで登ると硫黄臭から解放されます。 スノーシューをアイゼンに履き替えるなら、ここです。 そこからさらに尾根沿いを登ります。 次第に稜線の幅が狭くなり、地獄谷が見えなくなるくらいまで来ると 右手の斜面に入り、大きく巻き込む感じで高度を上げていきます。 少しの間、強風を凌いでトラバースしますが、 左手にはゴツゴツした岩の壁面が見えてきます。 ここにできた氷の造形は必見です。そして、 右手には十勝連邦からトムラウシ山の広大な景色が見えますので、 安全を確保しながら、しっかり堪能してください。 9合目の標識が現れて間もなくすると、吹き付ける風も強くなります。 ニセ金庫岩が現れると、左手(北)に向かって歩きます。天気がよければ 標高2216mの後旭岳(うしろあさだけ)が一望できます。 北海道で4番目に高い山なのですが、登山道はありません。ニセ金庫岩から 金庫岩までのわずかな距離ですが、ここからは、斜面に吹き付ける北風が ときに砂や氷の粒を運んできます。ゴーグルとフェイスマスクは欠かせません。 金庫岩から山頂まで、さえぎるものはありません。ふきっ晒しの中を 北からの強風を左半身に受けながらジクザグに斜度をあげていきます。 途中で直登する箇所があり、そこだけは、アイゼンの歯を氷に蹴りこんで、 ピッケルを差しながら歩くほうが安全と感じる山行が多かったです。 山頂までスノーシューで登ったこともあるのですが、 下山時は、アイゼンに履き替えていました。 山頂は広く平坦です。麓側に立つと強風にあおられるので、 休息をとるなら、熊ケ岳側に少し降りると風を凌ぐことができます。 ちなみに熊ケ岳は、標高2210mで、登山道のない山です。 北海道では大変貴重な 2200メートル級の5つの山のうち、二つが旭岳の両翼を成しています。 今回は、「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼ばれる大雪山連峰の主峰 冬の旭岳をご紹介しました。

旭岳[山頂の座標は北緯43度39分49秒、東経142度51分15秒]は「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼ばれる大雪山連峰の主峰であり、本州では標高3,000m級でしか見られないような高山植物を、ロープウェイを降りてすぐ(標高1,600m付近)から観察できるのが最大の魅力です。

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